特集 私とヨガとアーユルヴェーダ

私がヨガとアーユルヴェーダをはじめたいきさつをお話しましょう

 

【ヨーガ編】

 私は、学校の先生をしていました。遠距離通勤で、神奈川県の藤沢から東京都の八王子まで、毎朝毎夕、電車で通勤していました。

 いつも、イライラしていて、疲れていて、そして頭痛持ちでした。

 EVEとかで頭痛を誤魔化していましたが、さすがに、こんなに薬に頼っていては、だめだろうと思っていました。すると、頭痛には水泳とヨガがいいらしいという情報に出会い、まずは敷居の低かった水泳をはじめてみました。しかし、ただおよいでいるだけで、なんの生産性もなかったし、頭痛もよくならなかったのです。

 

 そこで、ヨガ教室をネット検索してみると、公民館でのヨガクラスがあったので、参加してみました。先生も女性、生徒さんも全員女性でした。小さな公民館なので、トイレもひとつ、更衣室などなかったので、着替えもトイレも気をつかいながら参加していました。先生も生徒さんも、とても穏やかな、すてきな人でした。ヨガをすると、こんなふうになるのだろうかと思ったものです。

 

 はじめは、動きも呼吸も難しく、たいへんだなぁと思いながら、しばらく通ってみました。すると、なぜだか、からだの調子がいい、おまけに頭痛薬をのまないでも、なんとか生活できるようになり、これは本物かも!と思うようになりました。それから、しばらくして、頭痛薬を完全に手放すことになりました。

 

 そのことを職場の同僚や学校の生徒さんや友人に話していたら、「ヨガ習ってるんだって!、それなら教えてよ」と言われましたが、「いやいや、教えるほどじゃないから」と断っていました。それでも、学校の生徒さんからどうしてもヨガを教えてほしいと言われて、ヨガの先生に相談してみたら「いいじゃないですか、ぜひ、お伝えしたらいいと思いますよ」とおっしゃってくださいました。それから、ヨガをお伝えするようになりました。それは、思いのほか楽しいことで、自分もここちいいし、ヨガをお伝えした生徒さんにもよろこんでもらえて、それなら本格的にインストラクター資格を!となり、それがヨガインストラクターへの道になりました。

 

 しばらくして、家族の介護や、人生の問題などがあり、郷里の沖縄に帰ることになりました。その時も、苦しく孤独だった私を支えたのはヨガでした。

 苦しかったし、孤独にうちひしがれそうになりながら、ヨガと呼吸法に没頭して、なんとか生きていました。ヨガ哲学を真剣に学んでいたのもこの頃です。寝ても覚めても、ヨガ、呼吸法、メディテーションの日々でした。すると、秋になって、いっさいの苦しみやら悲しみから自由になることができました。なんという自由な境地なのだろうと思い、穏やかな精神生活を送っていました。

 

 沖縄と神奈川にスタジオを構えて、沖縄でのヨガフェスタに講師として参加したり、「薬膳カレーとヨガ」のイベントを開催したり、リゾートホテルさんと業務提携してヨガをお伝えしたり、「食事・睡眠・ヨガ」の宿泊型ワークショップを企画、実施したりしました。ヨガをうけるかたが、みなさん、笑顔になられて、それが嬉しくて、ヨガインストラクターになってよかったなぁと思うのでした。

 

【アーユルヴェーダ編】

 ところが、その人生も、家族のことがあって、いまの生活、仕事に向かうため(これをダルマ=人生の目的といいます)なのでしょう、次第に苦しくなっていきました。ついに、朝、身体が起きられなくなり、食事がとれなくなり、眠れなくなりました。仕事にもいけなくなるかもしれないと思って苦しい日々でした。最期に何をしたいかを考えたら、ちゃんとヨガができて、きちんとしたごはんを食べて、眠れるようになりたい、それをすべて叶えるのは、スリランカでアーユルヴェーダを受けることだと、まるで天啓のように思ったのです。

 それから、なんとかネット検索をして、スリランカの滞在型リゾートではありましたが、本格的なアーユルヴェーダ治療院でもあるホテルに行くことになりました。そこで、アーユルヴェーダ・ドクターである、ディネッシュに出会いました。

 

 

 ディネッシュは、毎朝、問診、脈診をおこなってくれて、ヨガ、食事、パンチャカルマ(アビヤンガ、シロダーラ、ハーバルスティーム)、ハーバルメディスンの指示をしてくれました。ディネッシュは、私のことを

イーシャと呼びます。ISAだからです。セラピストさんやヨガインストラクターさん、ホテルのスタッフさん、レストランのスタッフさんとも仲良くなって、私は異国の地で療養生活を送ることになりました。

 

 午後は静養の時間なので、部屋でゆっくりすごし、それから、サンセットをみるために、ホテルからすぐのところにあるビーチへ歩いて出かけました。そこには、地元の人が家族で来ていて、話をしたり、およいだり、散歩したり、スナックを食べたりしていました。インド洋は、私の目の前にありました。それを見るのが私の日課になったのですが、私は、ほんとうはスリランカの家族をみたかったのかもしれません。サンセットの頃には、仕事も学校も終わって、家族でビーチに来るのでしょう。スリランカの人は生活・人生において、家族で過ごすことを大切にするのです。

 

 日本に帰る日、いつものように、ホテルの庭を散歩していたら、ディネッシュがレストランの近くのベンチに座っていました。私の姿を見つけると、手招きして、イーシャ、時間あるか?と聞いてきました。もちろん、他にすることはなかったので、私はディネッシュの横に座りました。ディネッシュは「調子はどう?

」と聴いてきて、私が「ディネッシュやスタッフのおかげでだいぶ落ち着きました、ありがとう」と答えると、ディネッシュは「そうか、よかった。イーシャは、考えすぎる。考えすぎるのだけが問題だ、他はどこもわるいところはない、大丈夫だ」と言ってくれたのです。

 

 それから、スリランカ人と日本人の生き方の話になり、ディネッシュの私生活のことなどを話してくれました。最期に「イーシャ、大丈夫だから、がんばれ!」と言って、握手をしてくれ、胸のポケットにあったペンを私にくれたのです。

 

 このとき、私は、人を癒すのは人の優しさなのだと確信しました。ヨガや、食事、アビヤンガ、シロダーラ、ハーバルメディスン、セラピスト、これも大切です。これらにどれだけ救われたかわからない。だけど、信頼するこの人が「大丈夫、どこもわるいところはない」と言ってくれた、だから、私はきっと立ち直れると信じることができたのです。帰国してからの私を支えたのは、ディネッシュのその言葉でした。食事ができるようになり、眠れるようになり、職場に戻ることができたのです。

 

 スリランカでのディネッシュとの出会いがなかったら、私はアーユルヴェーダの道に進んでいたかわかりせん。

 

 自分がアーユルヴェーダで救われたから、スリランカの人と自然に救われたから、私は、人の優しさと沖縄の自然で、人をサポートしていきたいと考えるようになりました。

 

 そうすると、不思議なご縁なのですが、沖縄の地で、新倉亜希先生に出会うことになりました。先生はアーユルヴェーダ、沖縄の人、沖縄の土地に対する愛情を持っていらっしゃっていて、この人からアーユルヴェーダを学びたいと思った私は、先生のところで、本格的にアーユルヴェーダに取り組むことになったのです。

 先生から「ダルマ(人生の目的)が何かを見つけて下さい。人はダルマを生きるとき、道が開けるし、協力してくれる人が現れるものです」と教えていただいて、それから、私は日々、真剣に自分のダルマを見極めることをはじめたのです。

 

 私が学校で教師として教壇にいたことの意味、ヨガで頭痛や苦しみや孤独から救われたことの意味、アーユルヴェーダで心も体も魂も救われたことの意味をみつめていきました。

 

 そして、ついに、私は、私のダルマを見極めました。ヨガとアーユルヴェーダを人生の最期まで、お伝えして、私のように苦しんできた人を生きられるようにしてあげたいと思っています。特に、学校の先生の辛さ、苦しみは、よくわかっているので、学校の先生を支援したい。不遜かもしれませんが、教師の教師であること、それが、私のダルマ(生まれてきた意味)だからです。

 

 いまでも、私は、時間をつくっては、海に赴きます。いまは、ほとんど沖縄に居るから、沖縄で、とっておきの海辺を見つけたから、私は、その海をみにいくのです。

 商業広告もなく、余計な文字も数字もなく、ただ、地球が作り上げたままの空と海と岩と緑がそこにはあって、私は、ほっとします。

 海は、空は、岩は、緑は、無言で私に伝えてきます。お前は、そのままでいいのだよと。

 私の存在を肯定してくれるから居心地がいい。そのままの、ありのままの私で居られるから、西の海に太陽の頭がかくれるまで、私は、ひたすら、そこにいるのです。

 そして、日常生活に戻り、私は、ご縁のある人に、あなたは、人に好かれるために自分を偽らなくてもいいし、誰かに遠慮しなくてもいいし、あなたのままでいいし、あなたが居たいところに居ていいのですよと、お伝えします。

 

 そういう生活と仕事をしています。

 

 この沖縄では、人の優しさが人を支え、目の前にある自然が人を癒すのです。

 

 

AYURVEDA and YOGA pavilions WAON

 

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